[司法書士よどがわ事務所][相続相談室]
遺言執行者の選任申立て
◆遺言執行者とは?
遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために、遺言による指定や
家庭裁判所の選任によって定められた人をいいます。
遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他
遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有します。
遺言執行者がいる場合、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を
妨げる行為をすることができません。
ただし、遺言の対象が特定の財産に限られている場合には、相続人による
処分などが制限されるのは、その財産についてだけです。
遺言執行者の行う具体的な行為の例としては、遺言の内容や権限に応じた、土地や建物などの
不動産の名義変更、預貯金の払い戻し等があげられます。
また、遺言執行者は、任務を開始したときは遅滞なく遺言の内容を相続人に通知し、
相続財産の目録を作成して相続人に交付する必要があります。
遺言執行者は、未成年者や破産者以外の方であれば基本的にはなることが可能で、
相続人や遺贈を受ける方がなることもできます。
しかしながら、遺言の執行は利害関係や手続処理で困難が伴うことがあります。
そのため、遺言執行者には、遺言の内容に従って適切に手続を進めることができ、
相続に関する知識や経験が豊富な人を選ぶことが望ましいといえます。
弊所でも遺言執行者の就任や遺言書作成に関するご相談を承っておりますので、
お気軽にご相談ください。
遺言執行者の選任申立てに関するご相談は 06−6326−4970 まで
◆遺言執行者の選任方法
遺言執行者の選任方法としては、主に以下の2通りがあります。
�@遺言書による指定
遺言書の中で、将来遺言執行者になる方を指定する方法です。
遺言者は、遺言執行者を1人又は複数指定することができ、遺言によって、
その指定を第三者に委託することもできます。
なお、遺言書で指定された方が、必ず就任しなければならないわけではありません。
�A家庭裁判所による選任
遺言書による遺言執行者の指定がなかったり、指定された方が就任を断ったり、死亡などにより
遺言執行者がいなくなった場合に、家庭裁判所に選任を申し立てる方法です。
相続人や遺贈を受けた方などの利害関係人が、遺言者の最後の住所地を
管轄する家庭裁判所に申し立てます。
申立ての際には遺言執行者の候補者を挙げることができますが、
誰を選任するかは家庭裁判所が判断します。
◆遺言執行者の選任の必要性について
遺言書で土地や建物などの不動産を相続人以外の第三者に遺贈した場合、
遺言執行者がいなければ、原則として、名義変更の登記手続に
相続人の協力が必要になります。
そのため、相続人が遺贈に不満を抱いている場合などには協力を得ることができず、
登記手続に支障が生じることがあります。
こういった場合に遺言執行者を指定しておくか、家庭裁判所で選任してもらうと、遺言執行者が
相続人に代わって遺贈を受ける方と登記手続を進めることができますので、土地や建物の
名義変更がスムーズにいく場合があります。
なお、相続人に対する遺贈による所有権移転登記は、令和5年4月1日から、
遺贈を受けた相続人が単独で申請できるようになっています。
また、「相続させる」旨の遺言による相続登記も、原則として、
不動産を取得する相続人が単独で申請できます。
そのため、不動産に関する遺言がある場合に、必ず遺言執行者の選任が
必要となるわけではありません。
また、遺言による子の認知や推定相続人の廃除、廃除の取消しについては、遺言執行者が
届出や家庭裁判所への申立てを行う必要があります。遺言執行者がいない場合には、
家庭裁判所に選任を申し立てることになります。
このうち、推定相続人の廃除や廃除の取消しは、遺言書に記載するだけで
確定するものではなく、家庭裁判所の判断が必要です。
◆遺言執行者の選任申立てに必要な費用及び書類について
1、執行の対象となる遺言書1通につき収入印紙800円分
2、連絡用の郵便料(郵便切手又は保管金による納付。
金額等は申立先の家庭裁判所にご確認ください。)
3、申立書
4、遺言者の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
5、遺言執行者候補者の住民票又は戸籍附票
6、遺言書の写し又は遺言書の検認調書謄本の写し
7、申立人の利害関係を証する資料(親族の場合は戸籍謄本等)
8、その他事案により必要となる書類
申立先の家庭裁判所に遺言書の検認事件の記録が保存されている場合には、
上記4及び6の書類の添付を省略できることがあります。
また、遺言書の種類によっては、別途、家庭裁判所での検認が必要となります。
ただし、公正証書遺言や法務局で保管されている自筆証書遺言については、
検認は不要です。
なお、上記のほか、戸籍謄本等の取得費用がかかります。弊所に選任申立書の作成や
遺言執行を依頼される場合の報酬については、別途お問い合わせください。
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